いや、私だけの力で「笠盛」を守りぬけたとは思いません。
私が「笠盛」の4代目ですから、最初は自分が必死にやって業績を回復させようと力んでいました。しかし、いま目の前にある大きな危機は、決して1人では乗り越えられないことにすぐに気がつきました。私が人の倍働いてもわずか2人分、3倍働いてもたった3人分の仕事しか出来ません。私がやる、と思っている間は、業績は「足し算」でしか増えないのです。
しかし、会社で懸命に働いてくれている社員、「笠盛」を支えてもらっている仕入先や協力工場、笠盛のファンになって頂いている取引先、商売をさせて頂いている地域の皆さん。多くの人たちに支えて頂くことができれば、会社の業績は「かけ算」で増えていきます。
こんなシンプルなことに気付いたのは会社の危機に何度も遭遇したからです。私がいくら朝早くから夜遅くまで働いていても、少しも業績は良くなりませんでした。業績が良くなったのは、高単価の仕事を何シーズンにも渡って大量に発注していただいた取引先がきっかけでした。
取引先がそんな好意を示してくれたのは、他社よりも品質が良い製品を納期に間に合わせるよう頑張ってくれた社員や協力工場のおかげであり、生産が滞らないよう資材を納入して頂いた仕入れ先のおかげです。その結果、お客様の信頼もいただけるようになり、それが取引先に喜ばれて次の発注に繋がりました。
「笠盛」の歴史を辿ると、大変な危機に襲われたのは私の代だけではありません。初代からずっと、多くのみなさんに支えていただいて「笠盛」は苦難を乗り越えてきたのです。
これからも大きな波が必ず来ます。しかし、その大きな波を乗り越える事で二百年企業への道が見えてきます。
いつもご指導いただいている「臥龍(がりゅう)」こと、感動経営コンサルタント角田識之(すみだ・のりゆき)先生がいつもおっしゃっている後藤新平の言葉があります。後藤新平は台湾総督、東京市長も務めました。
財を遺すは下、事業遺すは中、人を遺すは上なり。
されど、財無くんば事業保ち難く、事業無くんば人育ち難し。
事業は人、物、金が必要です。しかし、物、金を作るのは人です。人の成長が一番大事なのです。

1948年3月18日生まれ
好き:仕事、ワイン、落語、漫才、みんなの笑顔、家族、妻(多分)
嫌い:仕事、ホルモンのシロ=噛みきれないので、妻(多分)
得意:笑顔、プログラミング、早食い、経営(多分)、妻(多分)
苦手:指相撲、妻(多分)
似ている芸能人:藤山寬美、キムタク(多分)










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