笠盛人の日 第1回の3

最後に、このような内部の勉強会を公開することに触れておかねばなりません。

しばらく前のことになりますが、臥龍先生の塾で実に魅力的な人々に会いました。いえ、経営者ではなく、ある会社の社員の皆さんでした。臥龍塾は個人参加ではなく企業参加なので、経営者だけではなく、社員の方も塾生として参加出来、「笠盛」の社員も何度も学びに行っています。

その方々は、一見して

「何か違うぞ!」

と思わせるオーラを出していました。社長さんとは塾仲間で知り合いです。そういえば、この会社は近年、ぐんぐん業績を伸ばしています。あの社長の下でこんな素晴らしい社員が育っているとは、と驚き、そうか、企業が成長する背景には素晴らしい社員がいるんだ! と思い知らされました。企業を伸ばすのは社員の力だとは私も考えていましたが、その実証を、悔しいことにほかの会社に見てしまったのです。

他社の優れた実践を見て打ちひしがれているようでは経営者の風上には置けません。遅れた、と思えば追い付けばいいのです。先を進んでいる企業は沢山のことを教えてくれる先生なのです。

その会社は浜松にある長坂養蜂所といいます。すぐに出かけて教えを請いました。どのようなシステムで、社員の方々はどんな勉強をされているのか。すべての問いかけに長坂養蜂所の皆さんは懇切丁寧に答えてくださいました。そして、教えを受けてすぐに「笠盛」でも真似をしようと決心したのです。

私が従業員に成長してもらいたいと願い、それまで続けていた勉強会を革新して「笠盛人の日」を立ち上げたのは、いってみれば長坂養蜂所を真似させていただいたのだともいえます。

企業がほかの企業の真似をすることは恥ずかしいことではありません。自分の会社より優れているところがあると思えば、遠慮なく真似をすればいいのです。それを続けていれば、真似をした会社が、先生役だった会社より上に行くかも知れません。その時は先生と生徒の役割を変えればいいのです。企業がお互いを学びあい、名実ともに優良企業に育っていく。いまやひとり当たりの所得が韓国にも抜かれ、一部では

「G7メンバーの資格がなくなった」

とまでいわれ始めた日本経済に再び輝きを取り戻すには、企業同士が学びあい、高まり合っていくことが必要なのではないでしょうか。

私は長坂養蜂所からも学びました。そこで、「笠盛」にも、ほかの企業の参考になるような事があればいくらでも真似をして欲しい、と思い立ちました。「笠盛」が未来を創造するために取り組んでいる勉強会から何かを受け取っていただければ、私たちも成長出来るはずだ。そんな思いから、勉強会をできるだけ公開しようと思い立ったのです。

ただ、桜井社長たちが考えてくれた勉強会は、その場で学んだことをみんなが身につけるにはどうしたらいいかを考えたのでしょう、勉強会と日常がつながるような独特の構成を取っています。そのため、文字で中身をお伝えするのが難しい点も沢山あります。読んで、関心を惹かれて、でもよく分からない、ということがあればいつでも当社にご連絡ください。ご来社いただくことを含めて、出来るだけの対応をさせていただこうと思っています。

私は、この勉強会が成功し、大きな花を咲かせてくれる日を心待ちにしています。しかし、成功するとは限りません。数々の失敗も繰り返すはずです。

それでも、と私は思います。多くの失敗なくして大きな成功はないのではないでしょうか? 私が「笠盛」の未来を託した若い社員たちには、失敗を恐れるな、どんどん失敗しろ、と励ましてやりたいと思っています。

私は今回で社内勉強会からは身を引きます。次回からは「笠盛」の若い人達の活動にご注目ください。

ABOUT US
笠原 康利
1948年3月18日生まれ 好き:仕事、ワイン、落語、漫才、みんなの笑顔、家族、妻(多分) 嫌い:仕事、ホルモンのシロ=噛みきれないので、妻(多分) 得意:笑顔、プログラミング、早食い、経営(多分)、妻(多分) 苦手:指相撲、妻(多分) 似ている芸能人:藤山寬美、キムタク(多分)