今回のワークショップはやや工夫を凝らしました。私たちがつけたタイトルは「問題デザイン選手権」です。
ルールをご紹介します。
まず、私たちが「答え」をプロジェクターで映し出します。さて、この「答え」は、どんな「問題」の答なのでしょう。その「問題」を作って下さい、というゲームです。あなたのスマホで検索しても結構です。ユニークな「問題」を作って下さい。
班別の対抗戦で、考える時間は5分。できた「問題」は回収して壁に張り出します。そして、これも班ごとに、
・一番面白かった
・勉強になった
ものに投票してもらいます。面白かったのには赤の、勉強になったのには青のシールを貼ってもらいました。自分の班には投票できません。
ルールはご理解いただけましたか?
さて、第1問。答は「笠盛」。
出て来た「問題」をご紹介しましょう。
1班:群馬県桐生市の老舗刺繍工場といえば?
2班:

これ、分かりますか? 穴埋め問題です。空欄には上から「か」「さ」「も」「り」と入ります。「かすかわのりこ」は私たちの仲間です。「さくらいしゃちょう」は我が社の社長。つぎは「じょうもうカルタ」ですね。最後は「笠盛」の主力商品である「とりぷる・おぅ」。
3班:山梨県山梨市にある山の名前は何でしょう? 住所は〒404-0206 山梨県山梨市三富上釜口です。
いやあ、「笠盛山」というのが本当にあるんですね!
4班:機屋から刺繍業に転換して145年! ノコギリ屋根が特徴の桐生市にある会社とは?
5班:桐生にあるノコギリ屋根の刺繍工場で、女性が多く活躍している会社は?
以上が5つの班の「問題」でした。
さて、投票結果です。
1班:0
2班:赤4
3班:赤1、青4
4班:青1
5班:0
この結果をどうご覧になりますか?
多くが支持したのは、やはり一工夫も二工夫も加えた「問題」でした。そんな工夫が出来たのは、2班でいえば「穴埋め問題でやっちゃえ」という思いつきでしょう。これは穴埋め問題を知っている人がメンバーにいて、こうすれば面白くなる、と考えたから出来たのだと思います。3班はさらにさらに凄く、この住所に「笠盛山」があることを誰かが知っていなければできません。あるいは「笠盛」をキーワードにして検索したら、たまたま引っかかったのか。
いずれにしても、日頃色々な知識を蓄える勉強を続け、分からないことはネットで検索してみるという知識欲があってのたまものでしょう。
どうです、こうすれば勉強も楽しくありませんか?
さて第2問の「答え」は「水溶性不織布」でした。
ご存じない方のために少し説明すると、「水溶性不織布」は水に溶ける布です。「笠盛」は生地や台紙がないケミカル刺繍を得意としており、これは「水溶性不織布」に刺繍をした後、「水溶性不織布」を溶かして刺繍だけを残すものです。ご好評いただいている「000」もこの手法で作っています。
さて、各班の「問題」を見ていきましょう。
1班:トリプル・オゥでアクセサリーを縫う時、10頭で1800円かかる資材は何でしょう?
10頭とは10台連結の刺繍ミシンのことです。
2班:天敵=お湯/友だち=わたあめ/売ってる人=平野正敏/単価=1000円(春まで)/Amazon=25㎝×10㎝1998円
3班:大量に使用すると、笠盛の裁断場のシンクがベタベタになるものは?
4班:読んで字のごとく、水に溶ける布とは?
5班:湿度30%くらいで役目をはたし、50%以上で弱ってしまい、お湯をかけると消えてしまうビニロン100%の布は何でしょう?
投票結果は
1班:青2
2班:赤1
3班:赤2、青1
4班:赤1
5班:赤1、青2
今度は票が分かれました。「水溶性不織布」はいつも身近にあるものです。1班への2票は、見慣れた「水溶性不織布」をコストという目で眺めると
「へーっ、そんなにお金がかかるんだ!」
という驚きがあったのではないでしょうか。
3班の3票は
「いつも使っている『水溶性不織布』って、後始末が大変なんだなあ」
という、後始末を担当している人への同情票かも知れません。
いずれにしても、同じ答に行き着くにも、「問題」の立て方は色々あること、「問題」を作る人の勉強具合でより面白くなったりつまらなくなったり、深くなったり浅くなったりすることを理解してもらえたと思います。そして投票を通じて、より面白い「問題」、より深い「問題」に人は魅力を感じて惹きつけられることを実感してもらったとすれば、この試みは成功だったと思います。

1948年3月18日生まれ
好き:仕事、ワイン、落語、漫才、みんなの笑顔、家族、妻(多分)
嫌い:仕事、ホルモンのシロ=噛みきれないので、妻(多分)
得意:笑顔、プログラミング、早食い、経営(多分)、妻(多分)
苦手:指相撲、妻(多分)
似ている芸能人:藤山寬美、キムタク(多分)
















