さて、ここからは再び座学です。
各班には企画書を作ってもらい、その4P分析もやってもらいました。新しい商品やサービスを生み出す時、次にやらねばならないことは
顧客価値を明確にする
ことです。つまり、お客様の目線になって、自分たちが生み出そうとしている商品やサービスを観察することです。これは、客としてお金を出す価値があるのか? を考えるのです。
商品(サービス)と一口にいますが、あらゆる商品には3つの層があるといわれます。
中心にあるのが、「ベネフィット」です。その製品の価値の本質、コンセプトです。お客様が求める製品の中核的なベネフィット、価値、サービスなどがこれにあたります。
その周りにあるのが「実際の商品」といわれます。製品の特性を構成する価値で、機能・品質・スタイル・ブランド・パッケージなどです。
一番外側にあるのが「付随機能」です。間接的にお客様にとっての価値を高める要素です。製品やサービスに付随する配達、設置、保証、アフターサービスなどが含まれます。
それを踏まえたうえで、「商品(サービス)」から「顧客価値」に置き換えることを具体的に考えましょう。実例を示すとこんな具合です。
| 商品 | 顧客視点 | |
| 星野リゾート | 上質な宿泊(建築、食事。サービス、接客) | 特別な日を送る。非日常 |
| docomo | 携帯電話サービス | 確実に繋がる 話せる安心感 |
| スターバックス | ドリンク・軽食 | 家でも職場でもない第三の場所 |
これから皆さんに「商品(サービス)」から「顧客価値」に置き換える作業をやってもらいますが、その前に一例をご紹介します。スターバックスです。
まずスターバックスを4P分析すると、こうなります。
| Product | 商品・サービス・体験 何を買ってもらうのか |
コーヒー、フラペチーノ、季節商品、自分好みにカスタマイズ、全席禁煙、居心地のいいインテリア、余裕のある席配置、コーヒーの香り、フレンドリーな接客 |
| Price | 価格 いくらで買ってもらうのか |
コーヒー300円〜500円・フラペチーノ500円〜700円・ワンモアコーヒー100円〜150円 |
| Place | 流通・販売 どこで買ってもらうのか |
直営店のみにすることで世界観を保つ・大都市に出店(開始当初)・通りに面した立地に出店(開始当初) |
| Promotion | 宣伝 どうやって知ってもらうのか |
宣伝広告行わない 店頭、SNS、アプリ、口コミ |
さて、この4P分析から、どんな「顧客価値」が見えてくるでしょうか? 私はこう考えました。
スターバックスは、「コーヒー」という商品はもちろん、家でも職場でもない第三の場所(サードプレイス)という価値観を顧客提供価値として顧客へ訴求し、支持されています。
いかがでしょうか?
座学をここまで進めて、各班でそれぞれの4P分析から「顧客価値」を導き出してもらいました。その結果を、各班ごとに示します。
【1班】
| ミトン 手のひら側→肉球 外動物 タオル・ハンケチ(ワンポイント) (飛び出すアプリ) エコバッグ(ワンポイント、大きい刺繍) ペットウエア(ワンポイント) |
⇒ | 思い出 実用性 期待を越える物 そこでしか買えない物 高級感 |
【2班】
| 一点物の刺繍商品 | ⇒ | 大事な思い出の写真をより価値を高めた作品にできる 紙より長持ちする 動物とかは毛並みの再現もできる |
【3班】
| 刺繍サービス オリジナルを小ロットで作れる お客さんの要望通り |
⇒ |
夢への1歩 コンセプトを汲み取る |
【4班】
| 数珠(カスタマイズできる) 子供誕生の時に贈るもの 古着の修理 |
⇒ | 棺桶に入れられる 普段づかいができる 自分好みの数珠に出会える(人とかぶらない) お祝いの気持ちを贈ることができる 物を大切にする気持ちが芽生える 一点物で愛着が生まれる 環境への配慮 |
申しわけありませんが、5班だけは記録が残っていませんでした。事務作業のミスか、5班が考えあぐねたのかは不明です。申しわけありません。
いずれにしても、新商品、新サービスのイメージがだんだん具体的になってきました。

1948年3月18日生まれ
好き:仕事、ワイン、落語、漫才、みんなの笑顔、家族、妻(多分)
嫌い:仕事、ホルモンのシロ=噛みきれないので、妻(多分)
得意:笑顔、プログラミング、早食い、経営(多分)、妻(多分)
苦手:指相撲、妻(多分)
似ている芸能人:藤山寬美、キムタク(多分)
















