笠盛人の日第14回  言葉の達人(2回目)、の2

さて、今回は言葉を使う目的を、仕事を円滑、効果的に進めることに絞りました。グループワークのテーマは

自分たちの仕事を伝え、共感を生み出そう!

です。

ただ、仕事を伝えるといっても、誰に伝えるのかがはっきりしなければ話の中身は決まりません。そこで笠盛にお見えになった方にお話をすることにし、その方々を4つに別けました。

お客様 来社目的
取引先・デザイナー 開発を一緒に進める
ベンチマーク企業(お互いに学び合っている会社) 会社見学
学生 社会科見学
地元の方 ファクトリーツアー

この方々に、自分の仕事、笠盛を伝えるのです。

まず、全員に問診表を配布しました。何も健康診断をしようというのではなく、スピーチの下準備として

業務について
自分について
笠盛について

を記入してもらったのです。スピーチをするには、何を話すかを事前に整理しておく必要があるからです。

その上で、4枚のカードにお客様の種別を書き、カードをめくってどの方に話すのかを決めました。カードをめくって話す相手が決まったら30秒間、何をどう伝えるのかを考えてもらいます。この時、問診表が役に立つはずです。

スピーチ時間は3分間です。
スピーチは各班の中でやってもらったので、どんなスピーチがあったのかまでは事務局は把握していません。ただ、スピーチした後で記入してもらった「1回目の振り返り」では、

自分の発表の中で気を付けた点、工夫した点 早口で話してしまった。もっとゆっくり、はっきり話さないと伝わらない。相手の欲しい情報を伝える
次に生かしたい点 相手の欲しい話をメインに進める
次は少し変えた方が良い点 ゆっくり、はっきり話す。身振り手振りで伝える。時間を意識する
自分の発表の中で気を付けた点、工夫した点 商品開発に向けて前向き。自社の強み。出来る事を明確にして会社の色を見える化。
次に生かしたい点 何を明確にするか、省く所はどこかを考える。
は少し変えた方が良い点 話ながら考える時間(「うーん」とか)を短く。
自分の発表の中で気を付けた点、工夫した点 ゆっくり、分かり易い言葉で話した
次に生かしたい点 ドキドキして何を話して良いかまとまらなかったので、きちんと要点をまとめてから話したい。
次は少し変えた方が良い点 頭の中で整理できないまま話し出してしまった。話したいことが多すぎて要点がわかりづらかった。

などというレポートがありますので、みんな工夫を重ねてスピーチに臨んでくれたようです。

グループワークは2回繰り返すのが慣例です。1回目の反省を生かして、作業の完成度を高めるためす。
そこで、1回目が終わった段階で、「相手の立場を意識する」とはどういうことなのか、私の方からいくつかヒントを出しました。

お客様 関心事
取引先・デザイナー こだわり、品質、技術
ベンチマーク企業 効率化、5S(整理、整頓、清掃、清潔、しつけ)、笠盛の独自風土
学生 働きがい、使命、業界のこと
地元の方 会社の歴史、特徴、働く人

このヒントも参考に、2回目のスピーチはやはり3分間、1回目と同じ相手に向かって話してもらいました。1回目に取引先・デザイナーのカードを引き当てた人には、2回目も取引先・デザイナーに向かって話してもらったのです。

これも記録は残っていません。しかし、2回目のスピーチでは、スピーチを聞いた人に、そのスピーチの良かった点をメモしてもらったのです。
例えば、1回目は

「ドキドキして何を話して良いかまとまらなかったので、きちんと要点をまとめてから話したい」

と自己評価していたY・Hさんのスピーチは

「とても聞き取りやすいスピードだった。5Sで取り組んだことなどがきちんと伝わってきた。会社の事業部などのことも入っていて会社の組織がちゃんと伝わっていた」

「事業部の説明、昔の状態などベースの説明をきっちりしている。スピード◎。5S(改善)の具体例を挙げているのがとてもよいです」

などと評価されました。

1回目は

「早口で話してしまった。もっとゆっくり、はっきり話さないと伝わらない」

と反省していたY・Kさんの2回目は

「起承転結が素晴らしい。希望の話(5S以外の)が追加されていてGood」

「5Sについて改良、改善に取り組んでいることの説明、笠盛人の日の本社とパークのコミュニケーションの必要性などを盛り込み、全員が同じ方向を向くことの大切さが分かり易かったです」

と受け取られていました。
これで見る限り、1回目より2回目の方がみんなの話す技術は進歩が見られたようです。

各班のリーダーにそれぞれの班の成果をまとめて発表してもらいましたが、同様の報告が相次ぎ、ほっとしました。

それを終えて、私がおさらいの形でもう一度要点を再確認しました。

どのようなことを意識して話したか?

  →相手に合わせて情報を整理したか

実際相手にどのように伝わったか?

  →意図した内容と相違があったかか?

上手く伝わらなかった

  →思いやりが足りていないのでは?

  表情は? 声の大きさは? 口調は? 速さは? 内容は? 長さは? と反省する。

要するに、

相手はどんな立場の人か?
何を知りたいのか?

がわかるためには

目線を合わせる=相手に合わせる

ことが大切なことを強調して勉強会を終えました。

ABOUT US
笠原 康利
1948年3月18日生まれ 好き:仕事、ワイン、落語、漫才、みんなの笑顔、家族、妻(多分) 嫌い:仕事、ホルモンのシロ=噛みきれないので、妻(多分) 得意:笑顔、プログラミング、早食い、経営(多分)、妻(多分) 苦手:指相撲、妻(多分) 似ている芸能人:藤山寬美、キムタク(多分)