200年企業へ —笠盛人の日第31回 商品開発コンペ<分析編>、の1

こんにちは。今回も新井大樹です。私、営業部長になっておりました。
今回から4回連続で同じテーマを採り上げることにしました。「商品開発」です。

私たち「笠盛」は企業です。それも、刺繍という仕事の宿命である受注生産から何とか抜け出したいと思い、「000」を世に送り出した企業です。発注先の都合や業績に振り回されがちな受注生産では,詰まるところ価格競争に陥りがちです。だから、自分たちが生み出したものを消費者の方々に直接評価していただける自前の製品を持ちたいという願いが結実したのが「000」です。

お陰様で「000」は年々売上げも増え、順調に育ってOEM(受注生産)と肩を並べる「笠盛」の支柱の1本に育ちました。
しかし、「笠盛」が持つ自前の賞品は、まだ「000」だけです。「笠盛」を5億円企業に、200年企業に育てるには、経営を支える柱は何本も欲しい。新しい商品が必要です。商品開発に力を入れなければなりません。

「商品開発」と言葉で言えば簡単なことのようにも思えますが、「000」開発の歴史を振り返れば分かるように、一朝一夕でできることではありません。では、どうすれば「笠盛」を、次々と新商品を世に送り出せる企業にすることができるだろうか? そう考えて選んだテーマが班対抗の「商品開発コンペ」です。

私たちはこの研修を4回に分けました。まず、それを御説明します。

1回目:全体説明=意義と着地点

・分析(SWOT)
・アイデア探し
・立案
・4P分析とは

2回目:4P分析

・理念との照らし合わせ
・コアバリューについて

3回目:事業プランの立案

・発表準備

4回目:発表=会長&社長の審査

・講評&フィードバック

この4回連続の研修で、私たちは

選ばれる商品やサービスを創り出すプロセスを学ぶ

ことを目指しました。そのために磨かなければならないスキルは

・客観視点&分析力
・強み&弱みの把握
・発想力・伝える力

です。

では、始めましょう。まず身につけたいのは、分析を通して情報を整理する力です。そのためには、自分たちを客観視できるようになるための訓練と、全社のベクトルを合わせることが必要になります。
自分たちを客観視するとは、「笠盛」の強さと弱さをはっきりと認識することです。商品開発に「弱さ」は必要ありませんから、「笠盛」の「強み」を知らなければなりません。独善に陥ることを避け、客観的に「笠盛」を見て分析します。その分析を通して、自分たちの強さ、「笠盛」の得意とすること、他社より優れていることを見つけ出します。

そして、事業環境も分析しなければなりません。いまは追い風が吹いているのか、新しい商品のプラス材料になるものが世の中にありはしないか。これも、客観に徹しなければなりません。

いまから80年ほど前、日本は太平洋戦争に敗れました。アメリカの生産力が日本をはるかに凌いでいるという客観敵意実を無視し、

「こうしたらこうなる。こうなったらああなるから……」

と自分に都合の良い事実だけを集めて始めた戦争ですから、勝てるはずはありませんでした。
それだけではなく、国民に対して事実を徹底的に隠し、あたかも日本が戦争に勝利し続けているような幻想をばらまきました。
そして、軍の内部でも事実を隠したのです。戦況報告は成果を過大に、失ったものを過小に報告することが横行していました。

「空母4隻を撃沈、当方の被害は戦闘機2機のみ」

という嘘の報告(アメリカの空母は1隻も失われておらず、日本の損害は戦闘機数十機、戦艦数隻など)をもとに、中央は次の戦闘命令を出します。こんな客観性を無視した戦い方で戦争に勝てるはずはありません。そして、日本は戦争に敗れました。

私たちは旧日本軍と同じことをしてはいけません。「笠盛」の強みも弱みも、事業を取り巻く環境の追い風も向かい風も、すべて客観的に見て分析を始めなければなりません。

その分析手法として優れているのがSWOT分析なのです。

ABOUT US
笠原 康利
1948年3月18日生まれ 好き:仕事、ワイン、落語、漫才、みんなの笑顔、家族、妻(多分) 嫌い:仕事、ホルモンのシロ=噛みきれないので、妻(多分) 得意:笑顔、プログラミング、早食い、経営(多分)、妻(多分) 苦手:指相撲、妻(多分) 似ている芸能人:藤山寬美、キムタク(多分)