笠盛人の日 第8回—社会性、の1

こんにちは、登場3回目の新井大樹です。何故か私には取り扱いが難しいテーマが回ってくるような気がしま始めました。私の勝手な思い込みかも知れませんが……。

今回は「社会性」です。一見分かりきったことにも思えますが、だから難しいのです。突き詰めて考えるとだんだん像がぼやけてきます。いったい、「社会性」って何なのでしょう?

私たちは、独り自分の中に閉じこもる暮らしを始めない限り、世の中と様々にかかわることなしには1日だって過ごせません。いや、例え引きこもったとしても、衣・食・住といわれる、暮らしにどうしても必要なものなしには生きていけません。誰とも関わらずに独りで生きようと思えば自分で糸を紡いで織ったり編んだりし、畑を耕して農産物を作り、牛や豚を育て、海に出て魚を釣り、山で木を育てて切り出し、製材して家を建てなければならなくなります。そんなことは独りの力ではとても無理です。そもそもオギャーと生まれたときから、お母さんをはじめ他の人の力なしでは育つことができません。私たちは世の中のつながりの中でしか生きていくことはできないのです。

古代ギリシャの哲学者、アリストテレスは

「人間は社会的動物である」

といいました。

「貴方がどれほど逃げても、社会は貴方を追いかけてくる」

といった人もいたような気がしますが、ネットで調べても分かりませんでした。私の勘違いかも知れません。

いずれにしても、たった1人で無人島に流れ着いたロビンソン・クルーソーにでもならない限り、私たちは社会とは切っても切れない「社会人」なのです。

企業はもっと社会的なものです。私たち「笠盛」はお客様から注文を頂き、刺繍糸を仕入れ、「笠盛」の社員である私たちが仕事をして製品を作り出します。オリジナルブランドである「000」を含めて私たちの製品は最終的には消費者に買って頂き、使用限度が来たら廃棄され、誰かの手で自然に戻ります。あらゆるところに人と人とのつながりがあり、それらの繋がりが1つでも欠けたら企業は1日といえども存在することができません。企業とは生まれながらにして、それこそ「社会的生き物」なのです。

私たち社員も、「笠盛」という企業も社会の中でしか存在できない。だから、生きるために必要な空気の存在を私たちは忘れがちであるとの同じように、「社会」というものがあまりにも当たり前すぎて、ほとんど意識せずに私たちは生きて仕事をしています。そう考えれば、「社会性」とは私たちにも「笠盛」にも、自覚するかどうかに関わらず、最初から備わっているものなのです。

では、「社会性」という今回のテーマで、私たちはいったい何を学べばいいのだろう? それが、私が突き当たった大きな壁でした。

あれこれ迷っているうちに、フッと見えてきたものがありました。

「そうか、それなしでは生きていけない空気があることが当たり前すぎるために、人類は空気を汚し続けて地球環境の危機を招いた。それと同じように、『社会性』も当たり前すぎてないがしろにされているのではないか。当たり前を見直すことは自分たちを見直すことに繋がるのではないか」

ということです。そして、社会性を突き詰めていけば、私が日頃から関心を持っているSDGs(持続可能な開発目標)に繋がるのではないか、と思い当たったのです。

一言で言えば、世界中の人々が安心して暮らせる未来を作ろう、というのがSDGsだと私は思います。それは私たちみんなにとってとても大切なことですし、みんなが力を合わせなければ実現できないことでもあります。そして、SDGsに賛同する人が増えているいま、「笠盛」がSDGsを実現する一翼を担う企業になればビジネスチャンスが広がる、だから1日でも早くそんな企業にならなければ、とも考えたのは私が営業課長であるためかもしれません。

よし、今回はSDGsを考えよう!

とはいえ、「社会性」からSDGsまでは少し距離があります。私が「社会性」からSDGsにたどり着いた道のりをみんなに理解してもらわねば意味のある議論ができません。今回の勉強会は、私が辿った道のりの説明から始めました。

ABOUT US
笠原 康利
1948年3月18日生まれ 好き:仕事、ワイン、落語、漫才、みんなの笑顔、家族、妻(多分) 嫌い:仕事、ホルモンのシロ=噛みきれないので、妻(多分) 得意:笑顔、プログラミング、早食い、経営(多分)、妻(多分) 苦手:指相撲、妻(多分) 似ている芸能人:藤山寬美、キムタク(多分)